例えば人は自分の中に自分を見つけたとき、または自分と証明できるものを見つけた時に歓喜する。それはアイデンティティともよく似ている、自分が自分であり今この瞬間(過ぎ去ってしまう一瞬という時間さえも見つけられないのに)、この地に立ってもしくは何かしらの形で存在していることを自覚するのだ。
それは喜びであり、人生はそれを見つける為にあると偉い人は言ったが、ほとんどの人は存在の意味など見つけられずに朽ちる。偉い人の言葉を否定するわけではない。だが、人生がそのためにあると言うのならば、それを見つけれないまま死んでしまった人たちの人生には全くの意味がなかったといえる。いくら歌が売れたとしても絵が上手であったとしても、周りからどれほど評価されようとも自身がそれを発見しないことには意味が無いのだ。この世界には、自己の証明を発見するよりも、それを発見出来ない事を先に理解してしまい生きる意味を失って死んでしまう者の方が多い。それが自殺者の主な原因である。
THE殺